子ども(こども)(だい)ウケ、関西(かんさい)(べん)麺類(めんるい)擬人(ぎじん)()…ネットで反響(はんきょう)シュール絵本(えほん)

ネットでも話題(わだい)になった『うどんのうーやん』(ブロンズ(しん)(しゃ)

 (すう)(ねん)(まえ)、ネットで話題(わだい)になった岡田(おかだ)よしたか()による絵本(えほん)『うどんのうーやん』(ブロンズ(しん)(しゃ))。擬人(ぎじん)()されたうどんが自ら(みずから)出前(でまえ)()ていく奇妙(きみョう)なストーリーで、セリフはすべて関西(かんさい)(べん)。ネットでは「シュールすぎる!」「ヤバすぎて買っ(かっ)てしまいそう」と話題(わだい)になった。新作(しんさく)『そうめんソータロー 』(ポプラ社)でも息づく(いきずく)奇想天外(きそうてんがい)作風(さくふう)理由(りゆう)落語(らくご)吉本(よしもと)(しん)喜劇(きげき)から影響(えいきょう)受け(うけ)たという関西(かんさい)(べん)へのこだわりについて、岡田(おかだ)()聞い(きい)た。

写真(しゃしん)】「不気味(ぶきみ)」「キモイ」…うどんやそうめんが関西(かんさい)(べん)でしゃべる、シュールな絵本(えほん)

■シュールすぎる絵本(えほん)『うどんのうーやん』、「不気味(ぶきみ)」「キモイ」とネットで話題(わだい)

 『うどんのうーやん』は、人手(ひとで)足り(たり)ないうどん()代わり(かわり)自分(じぶん)出前(でまえ)()ていく物語(ものがたり)。うどんを擬人(ぎじん)()しているものの可愛らし(かわいらし)さはなく、リアルな絵柄(えがら)がかなりシュールに映る(うつる)。しかも、登場(とうじょう)人物(じんぶつ)言葉(ことば)はすべて関西(かんさい)(べん)絵本(えほん)ながらボケや絶妙(ぜつみョう)()まで感じ(かんじ)させ、その特異(とくい)(せい)からネットで話題(わだい)に。響い(ひびい)ているのは大人(おとな)だけかと思い(おもい)きや、『ようちえん絵本(えほん)大賞(たいしょう)』や『静岡(しずおか)書店(しょてん)大賞(たいしょう)』などにも選出(せんしゅつ)され、子ども(こども)たちにも大いに(おおいに)ウケているようだ。

――『うどんのうーやん』が話題(わだい)になったとき、岡田(おかだ)先生(せんせい)はどう思わ(おもわ)れましたか? ネットでは「不気味(ぶきみ)」という(こえ)多く(おおく)寄せ(よせ)られていました。

岡田(おかだ)よしたか】話題(わだい)になったこと自体(じたい)はうれしいです。その前年(ぜんねん)出し(だし)た『ちくわのわーさん』もちょっと人気(にんき)()ましたしね。それに不気味(ぶきみ)というのは自分(じぶん)でも思っ(おもっ)ていました((えみ))。広く(ひろく)一般(いっぱん)ウケするとは思っ(おもっ)ていませんでしたが、(ぼく)自分(じぶん)面白い(おもしろい)思っ(おもっ)たものを描い(えがい)ているだけ。「キモイ」と言わ(いわ)れても(いや)()はしませんよ ((えみ))。

■“全編(ぜんぺん)バカ(ばなし)”でも、無職(むしょく)高齢(こうれい)(しゃ)励み(はげみ)に?

――ご自身(じしん)でもネットでの評判(ひょうばん)をご覧になりますか? 子ども(こども)親御(おやご)さんの反応(はんのう)()になります。

岡田(おかだ)よしたか】(つま)がスマホでレビューを見せ(みせ)てくれることもあります。以前(いぜん)描い(えがい)絵本(えほん)読ん(よん)(ひと)感想(かんそう)では、「全編(ぜんぺん)バカ(はなし)でがっかりしました」と書い(かい)てありました((えみ))。

――それを()先生(せんせい)もがっかり?

岡田(おかだ)よしたか】いや、そんなん面白い(おもしろい)やないですか((えみ))。ほかには60(さい)(ひと)が、「仕事(しごと)もなく、(からだ)具合(ぐあい)悪く(わるく)毎日(まいにち)()におりますが、読ん(よん)でみて非常(ひじょう)楽しかっ(たのしかっ)たです」と書い(かい)ていらっしゃって。「ひょっとして自分(じぶん)は、ええことしてるんとちゃうか?」って思っ(おもっ)たくらい((えみ))。でも、そういう(はなし)聞く(きく)とやっぱりうれしいですよ。

図書館(としょかん)では常時(じょうじ)貸し出し(かしだし)(ちゅう)、「シュールだと感じる(かんじる)のは大人(おとな)だけ」

――子ども(こども)たちの反応(はんのう)はいかがでしょうか?

岡田(おかだ)よしたか】幼稚園(ようちえん)小学校(しょうがっこう)読み(よみ)聞か(きか)せイベントをやると、思っ(おもっ)てもみないところで笑い(わらい)起き(おき)たりして、面白い(おもしろい)ですね。(いま)では図書館(としょかん)行く(いく)と、(ぼく)絵本(えほん)常時(じょうじ)貸し出さ(かしださ)れている状態(じょうたい)だったりして、そういうときもうれしさを実感(じっかん)します。

――児童(じどう)(しょ)では“うんち”や“ざんねん”などというキーワードが流行っ(はやっ)たり、先生(せんせい)作品(さくひん)のようなシュールさがヒットに結びつく(むすびつく)ことがありますが、ご自身(じしん)ではどう思わ(おもわ)れますか?

岡田(おかだ)よしたか】いや、シュールだと感じる(かんじる)のは大人(おとな)だけで、子ども(こども)はそうは思わ(おもわ)いないだろうなと。うどんが動い(うごい)ているのに「なんで()がないんやろ? なんで手足(てあし)がないんやろ?」と思う(おもう)のは大人(おとな)だけ。子ども(こども)純粋(じゅんすい)楽しん(たのしん)でいるんやろうなって思い(おもい)ます。読み(よみ)聞かせ(きかせ)をしても喜ん(よろこん)でくれますね。

■セリフは関西(かんさい)(べん)なのは吉本(よしもと)(しん)喜劇(きげき)影響(えいきょう)原点(げんてん)は「便所(べんじょ)落書き(らくがき)

――先生(せんせい)作品(さくひん)はすべて関西(かんさい)(べん)書い(かい)てありますが、そこにこだわりは?

岡田(おかだ)よしたか】普通(ふつう)は、絵本(えほん)描い(えがい)出版(しゅっぱん)したら完成(かんせい)(がた)。でも、(ぼく)はその作品(さくひん)(こえ)出し(だし)て、(ひと)読み(よみ)聞か(きか)せることが最終(さいしゅう)完成(かんせい)(がた)だと思っ(おもっ)ていて。大阪(おおさか)生まれ(うまれ)大阪(おおさか)育ち(そだち)(ぼく)としては、やっぱり普段(ふだん)のしゃべり言葉(ことば)で…というのがあるので、関西(かんさい)(べん)書い(かい)ています。関西(かんさい)演芸(えんげい)落語(らくご)も、みなさん自分(じぶん)言葉(ことば)でやっているじゃないですか。漫才(まんざい)芝居(しばい)台本(だいほん)も、関西(かんさい)(べん)書い(かい)てあるはずですから。そういう落語(らくご)漫才(まんざい)吉本(よしもと)(しん)喜劇(きげき)(ぼく)(からだ)染みつい(しみつい)ていると言っ(いっ)てもいいかもしれません。

――そういうセンスは(むかし)からあったんですか?

岡田(おかだ)よしたか】大学(だいがく)学生(がくせい)時分(じぶん)から結構(けっこう)(ぼく)人気者(にんきもの)でしたよ((えみ))。

――先生(せんせい)愛知県立芸術大学(あいちけんりつげいじゅつだいがく)出身(しゅっしん)でしたね。

岡田(おかだ)よしたか】当時(とうじ)便所(べんじょ)(かべ)落書き(らくがき)をしていまして。(ぼく)はそこに知的(ちてき)笑わせる(わらわせる)ような()描い(えがい)ていたんですが、学校(がっこう)(ない)評判(ひょうばん)になったんです。男子(だんし)トイレに描い(えがい)たものを女の子(おんなのこ)()たいと言う(いう)から、僕ら(ぼくら)でガードして“岡田(おかだ)便所(べんじょ)落書き(らくがき)鑑賞(かんしょう)ツアー”を開催(かいさい)したこともありました((えみ))。

――デビュー(さく)となった絵本(えほん)は2001(ねん)の『おーいペンギンさーん』。そのとき先生(せんせい)はすでに45(さい)でした。

岡田(おかだ)よしたか】(ぼく)()()福音館書店(ふくいんかんしょてん)編集(へんしゅう)さんが(こえ)をかけてくださって、絵本(えほん)描い(えがい)てみないかと誘わ(さそわ)れたのが始まり(はじまり)小学生(しょうがくせい)のころは手塚(てずか)治虫(おさむ)さんみたいな漫画(まんが)()になりたいと思っ(おもっ)ていましたが、()描い(えがい)ていた大学(だいがく)時代(じだい)絵本(えほん)には関心(かんしん)ありませんでした。それが30(さい)ぐらいのときに保育(ほいく)(しょ)仕事(しごと)をやり始め(はじめ)て、絵本(えほん)読む(よむ)ようになって。とはいえ、絵本(えほん)描き(えがき)始め(はじめ)ても、2(さく)()出せ(だせ)たのはデビュー(さく)から8(ねん)経っ(たっ)てからですので、絵本(えほん)業界(ぎょうかい)大変(たいへん)だなぁと痛感(つうかん)しました。

――もちろん、すぐに絵本(えほん)作家(さっか)だけで食べ(たべ)られるようになったわけではない?

岡田(おかだ)よしたか】そうですね。1(さく)()絵本(えほん)出し(だし)(のち)も、(いま)は閉(えん)してしまった奈良(なら)ドリームランドでアルバイトをしていました。メンテナンス()園内(えんない)補修(ほしゅう)仕事(しごと)で、当時(とうじ)時給(じきゅう)が800(えん)。2006(ねん)閉鎖(へいさ)してしまい、その後どうしようかと思っ(おもっ)ていたんですけど、(ほん)出す(だす)ことができたし、たぶんイケるやろうと。(つま)納得(なっとく)して、(そと)仕事(しごと)探し(さがし)には行き(いき)ませんでした。(なん)(ねん)か、どうにもならなかったんですけどね((えみ))。別に(べつに)苦しい(くるしい)思っ(おもっ)たことはありません。

最新(さいしん)(さく)(なつ)人気(にんき)(しゃ)“そうめん”、「自分(じぶん)楽しん(たのしん)で、それが子ども(こども)たちに伝わっ(つたわっ)たら」

――最新(さいしん)(さく)『そうめんソータロー』は、(なつ)人気(にんき)(しゃ)だったソータローが、季節(きせつ)変わっ(かわっ)ても食べ(たべ)てもらおうと奮闘(ふんとう)する物語(ものがたり)。こちらも『うどんのうーやん』同様(どうよう)絶妙(ぜつみョう)絵柄(えがら)関西(かんさい)(べん)描か(えがか)れています。岡田(おかだ)先生(せんせい)は、どんなところが見どころ(みどころ)だと思わ(おもわ)れますか?

岡田(おかだ)よしたか】う~ん…、(ぼく)、これからスゴイ絵本(えほん)作家(さっか)になるとか、そういうのってないんですよ。

――そうなんですか((えみ))。

岡田(おかだ)よしたか】自分(じぶん)楽しん(たのしん)で、それが子ども(こども)たちに伝わっ(つたわっ)たらいいなぐらいで。だから、見どころ(みどころ)言っ(いっ)ても…。あっ、今回(こんかい)登場(とうじょう)する“そうめんの長老(ちょうろう)”は好き(すき)です((えみ))。ちょっと()てほしいかな。これから(なつ)向け(むけ)て、ぜひ子ども(こども)一緒(いっしょ)読ん(よん)でいただけたらうれしいですね。

(ぶん)(いま) (いずみ)

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