甲子園(こうしえん)習志野(ならしの)の「(よし)爆音(ばくおん)」を批判(ひはん)する理不尽(りふじん)(ひと)たち

 今年(ことし)甲子園(こうしえん)球児(きゅうじ)たちが熱い(あつい)戦い(たたかい)繰り広げ(くりひろげ)ている。(だい)101(かい)全国(ぜんこく)高等(こうとう)学校(がっこう)野球(やきゅう)選手権(せんしゅけん)大会(たいかい)甲子園(こうしえん)球場(きゅうじょう)で10(にち)(だい)3試合(しあい)から2回戦(かいせん)入っ(はいっ)た。白熱(はくねつ)(こう)勝負(しょうぶ)(なか)注目(ちゅうもく)はグラウンド(じょう)だけではなくアルプス(せき)でのブラバン応援(おうえん)にも注が(そそが)れている。

 9(にち)の1回戦(かいせん)では今や(いまや)習志野(ならしの)((せん)(よう))の名物(めいぶつ)となった「(よし)爆音(ばくおん)」を奏でる(かなでる)同校(どうこう)吹奏楽(すいそうがく)()(やく)170(にん)部員(ぶいん)たちも野球(やきゅう)()選手(せんしゅ)たちに負け(まけ)じと〝活躍(かつやく)〟。今年(ことし)から応援(おうえん)取り入れ(とりいれ)たTHE ALFEEの名曲(めいきょく)星空(ほしぞら)のディスタンス」を披露(ひろう)するなど習志野(ならしの)初戦(しょせん)突破(とっぱ)後押し(あとおし)した。

(mountnmama/gettyimages)

 ただ、この「(よし)爆音(ばくおん)」には一部(いちぶ)でどうもケチをつけたい向き(むき)があるようだ。()になったのは、10(にち)掲載(けいさい)された「沖縄尚学(おきなわしょうがく)(よし)爆音(ばくおん)』にやられた 中継(ちゅうけい)への指示(しじ)届か(とどか)ず…9(かい)1()から同点(どうてん)許す(ゆるす)」という一部(いちぶ)メディアによる記事(きじ)である。

 この記事(きじ)でクローズアップされていたのは、9(にち)試合(しあい)延長(えんちょう)10(かい)習志野(ならしの)沖縄尚学(おきなわしょうがく)勝ち越し(かちこし)決め(きめ)場面(ばめん)だ。中越え(なかこえ)当たり(あたり)二塁(にるい)走者(そうしゃ)のスタートが遅れ(おくれ)ていたことに気付か(きずか)ないまま中継(ちゅうけい)プレーに入っ(はいっ)沖縄尚学(おきなわしょうがく)二塁手(にるいしゅ)間に合っ(まにあっ)たかもしれない本塁(ほんるい)ではなく三塁(さんるい)送球(そうきゅう)

 そのシーンを試合(しあい)()振り返り(ふりかえり)歓声(かんせい)自軍(じぐん)指示(しじ)聞こえ(きこえ)なかったことを悔やん(くやん)でいたという内容(ないよう)だった。ただ、あくまでもこの二塁手(にるいしゅ)(くち)にしたのはスタンドの「歓声(かんせい)」であって習志野(ならしの)吹奏楽(すいそうがく)()の「(よし)爆音(ばくおん)」ではない。

 このシーンを()ていた(ひと)ならば(だれ)でも分かる(わかる)が、ブラバンの演奏(えんそう)打者(だしゃ)打っ(うっ)てからしばらくするまで一時(いちじ)(てき)止まっ(とまっ)ており、球場(きゅうじょう)全体(ぜんたい)はスタンドの(だい)歓声(かんせい)一色(いっしょく)染まっ(そまっ)ていた。見出し(みだし)でインパクトを与え(あたえ)たかったのかもしれないが、沖縄尚学(おきなわしょうがく)敗戦(はいせん)と「(よし)爆音(ばくおん)」を結びつけ(むすびつけ)記事(きじ)にはどうしても強い(つよい)違和感(いわかん)覚え(おぼえ)ざるを()ない。

 同じ(おなじ)学校(がっこう)野球(やきゅう)()勝利(しょうり)願い(ねがい)灼熱(しゃくねつ)太陽(たいよう)のもとで懸命(けんめい)になって演奏(えんそう)繰り返し(くりかえし)ながら熱い(あつい)声援(せいえん)向け(むけ)続け(つずけ)ている。そんなブラバンの演奏(えんそう)に対し、批判(ひはん)誘導(ゆうどう)するかのように仕向ける(しむける)のはやはりメディアの姿勢(しせい)として疑問(ぎもん)投げかけ(なげかけ)たくなってしまう。

 しかも相手(あいて)高校生(こうこうせい)たちだ。ちなみにネット(じょう)でも「習志野(ならしの)沖縄尚学(おきなわしょうがく)のどちらに対しても失礼(しつれい)過ぎる(すぎる)記事(きじ)」「応援(おうえん)(だん)非難(ひなん)されるのはおかしい」などと書き込ま(かきこま)れるなど否定(ひてい)(てき)なコメントが散見(さんけん)された挙句(あげく)、この記事(きじ)は11(にち)深夜(しんや)時点(じてん)削除(さくじょ)されている。

音量(おんりょう)明らか(あきらか)にスケールダウン

 一方(いっぽう)で、この習志野(ならしの)の「(よし)爆音(ばくおん)」は今春(こんしゅん)のセンバツ高校(こうこう)野球(やきゅう)(甲子園(こうしえん))で確か(たしか)物議(ぶつぎ)醸し(かもし)たことがあった。大会(たいかい)本部(ほんぶ)高野連(こうやれん)(高校(こうこう)野球(やきゅう)連盟(れんめい))に近隣(きんりん)から習志野(ならしの)ブラバンの(だい)音量(おんりょう)応援(おうえん)に関して苦情(くじょう)(すう)(けん)入り(いり)、それがニュースで報じ(ほうじ)られるとネット(じょう)でも賛否(さんぴ)両論(りょうろん)(だい)論争(ろんそう)発展(はってん)

 結局(けっきょく)習志野(ならしの)のブラバンは高野連(こうやれん)(がわ)要望(ようぼう)受け入れ(うけいれ)今夏(こんか)甲子園(こうしえん)でも(はる)のセンバツと同様(どうよう)演奏(えんそう)使用(しよう)する太鼓(たいこ)(いま)までの4(だい)から半分(はんぶん)の2(だい)減らし(へらし)規模(きぼ)縮小(しゅくしょう)して応援(おうえん)続け(つずけ)ている。

 つまり、今夏(こんか)甲子園(こうしえん)では「うるさい」とクレームを入れ(いれ)られたセンバツ開幕(かいまく)当初(とうしょ)試合(しあい)()よりも音量(おんりょう)明らか(あきらか)にスケールダウンしているということだ。そう考える(かんがえる)と「『(よし)爆音(ばくおん)』にやられた」とする(ぜん)(しゅつ)記事(きじ)内容(ないよう)はますますつじつまが合わ(あわ)なくなる。

 高野連(こうやれん)関係(かんけい)(しゃ)の1(にん)は「『(よし)爆音(ばくおん)』にケチをつける(ひと)たちは、おそらく習志野(ならしの)をヒールに仕立て(したて)上げ(あげ)たい気持ち(きもち)強い(つよい)のだろう」と分析(ぶんせき)し、(つぎ)のように続け(つずけ)た。

 「習志野(ならしの)今春(こんしゅん)のセンバツで(じゅん)優勝(ゆうしょう)したにもかかわらず、大会(たいかい)期間(きかん)(ちゅう)対戦(たいせん)した星稜(せいりょう)(石川(いしかわ))の(はやし)和成(かずなり)監督(かんとく)からスパイ行為(こうい)疑惑(ぎわく)向け(むけ)られ、否応なしに(いやおうなしに)悪い(わるい)イメージが残っ(のこっ)てしまっている。だから批判(ひはん)したい(がわ)習志野(ならしの)がやることに対して何でもかんでも(なんでもかんでも)〝どうせ悪い(わるい)ことをやっている〟として、スケープゴートにしやすいと考え(かんがえ)ているのでしょう。

 『()爆音(ばくおん)』も(だい)音量(おんりょう)対戦(たいせん)相手(あいて)にプレッシャーをかけ、習志野(ならしの)戦い(たたかい)有利(ゆうり)運ぶ(はこぶ)狙い(ねらい)があるに違い(ちがい)ないと…。そのように(あたま)(なか)思い込ん(おもいこん)身勝手(みがって)なシナリオを作り上げ(つくりあげ)ているのでしょう。でも、これは見当(けんとう)違い(ちがい)甚だしい(はなはだしい)習志野(ならしの)のブラスバンドはあくまでも純粋(じゅんすい)な『応援(おうえん)』に集中(しゅうちゅう)しているだけであって、断じて(だんじて)対戦(たいせん)相手(あいて)を『妨害(ぼうがい)』しようとしている愚行(ぐこう)などではない。

 事実(じじつ)として習志野(ならしの)のブラスバンドも我々(われわれ)からの要望(ようぼう)受け(うけ)今春(こんしゅん)のセンバツの途中(とちゅう)から、すでに規模(きぼ)縮小(しゅくしょう)している。つまり、きちんと対応(たいおう)しているわけです。にもかかわらず、(よん)()言い(いい)ながら未だに(いまだに)イチャモンをつけながら習志野(ならしの)(あら)探し(さがし)をし続け(つずけ)ている(ひと)たちがいるのは非常(ひじょう)悲しい(かなしい)ことだ」

 本当に(ほんとうに)習志野(ならしの)のブラバンは「うるさい」と感じる(かんじる)ものなのか。今夏(こんか)千葉(ちば)(けん)大会(たいかい)限り(かぎり)習志野(ならしの)のブラバンは、これまで通り(とおり)太鼓(たいこ)4(だい)使用(しよう)しながらの応援(おうえん)継続(けいぞく)(どう)(けん)大会(たいかい)習志野(ならしの)戦っ(たたかっ)敗れ(やぶれ)(ぜん)7(こう)のチームの選手(せんしゅ)たちに直接(ちょくせつ)聞い(きい)てみると「応援(おうえん)音量(おんりょう)他校(たこう)よりも大きい(おおきい)とは感じる(かんじる)が、試合(しあい)流れ(ながれ)影響(えいきょう)及ぼす(およぼす)ようなことはまったくないです。(ぎゃく)にうらやましいですよ」「応援(おうえん)のせいで負け(まけ)ていると感じ(かんじ)ているならば、甲子園(こうしえん)行く(いく)資格(しかく)などないということ」などという答え(こたえ)返っ(かえっ)()た。

 30(にん)以上(いじょう)選手(せんしゅ)たちに意見(いけん)求め(もとめ)たが「『(よし)爆音(ばくおん)』によって集中(しゅうちゅう)(りょく)奪わ(うばわ)れた」とする(こえ)皆無(かいむ)であったことを強調(きょうちょう)しておきたい。

理不尽(りふじん)現状(げんじょう)屈する(くっする)ことはない

 (どう)(けん)大会(たいかい)出場(しゅつじょう)した(ぼう)高校(こうこう)野球(やきゅう)()部長(ぶちょう)からは「習志野(ならしの)さんの応援(おうえん)がうるさくて試合(しあい)集中(しゅうちゅう)できないと思う(おもう)選手(せんしゅ)本当に(ほんとうに)いるとしたら、プロ野球(やきゅう)選手(せんしゅ)になってはいけないでしょうね。阪神(はんしん)応援(おうえん)(だん)昼夜(ちゅうや)問わ(とわ)ない鳴り物(なりもの)のほうがよっぽど(だい)音量(おんりょう)じゃないですか。

 それなのに今春(こんしゅん)のセンバツで習志野(ならしの)応援(おうえん)に対し、阪神(はんしん)のホームであるはずの甲子園(こうしえん)近隣(きんりん)住民(じゅうみん)から真っ昼間(まっぴるま)にもかかわらずクレームが入っ(はいっ)たというのは非常(ひじょう)不思議(ふしぎ)です」との指摘(してき)()ていた。

 センバツ(じゅん)Vの習志野(ならしの)野球(やきゅう)()、そして吹奏楽(すいそうがく)()ともに今夏(こんか)甲子園(こうしえん)でこのような逆風(ぎゃくふう)との戦い(たたかい)強い(しい)られている。それでも彼ら(かれら)はこうした理不尽(りふじん)現状(げんじょう)屈する(くっする)ことは絶対(ぜったい)にない。ひたすら前向き(まえむき)気持ち(きもち)深紅(しんく)(だい)優勝(ゆうしょう)()狙う(ねらう)

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