階級(かいきゅう)」から「世代(せだい)」へ…イギリス社会(しゃかい)対立(たいりつ)構造(こうぞう)変化(へんか)している 「合意(ごうい)なき離脱(りだつ)」の危機(きき)?それよりも…

歴史(れきし)(てき)勝利(しょうり)と、変わり(かわり)()(はや)

12(つき)12(にち)投開票(とうかいひょう)のイギリス(そう)選挙(せんきょ)は、与党(よとう)保守党(ほしゅとう)の「歴史(れきし)(てき)勝利(しょうり)」に終わっ(おわっ)た。

ジョンソン首相(しゅしょう)は、イギリスの欧州(おうしゅう)連合(れんごう)(EU)離脱(りだつ)への「新た(あらた)力強い(ちからずよい)信任(しんにん)」だと表明(ひょうめい)し、いわゆるブレグジット問題(もんだい)をめぐる国内(こくない)論争(ろんそう)最終(さいしゅう)決着(けっちゃく)をつけたとの立場(たちば)だ。

【ゼロからわかる】イギリス国民(こくみん)はなぜ「EU離脱(りだつ)」を決め(きめ)たのか

確か(たしか)に、2度目(どめ)国民(こくみん)投票(とうひょう)余地(よち)はなくなった。

〔PHOTO〕gettyimages

一方(いっぽう)で、ジョンソン首相(しゅしょう)選挙(せんきょ)結果(けっか)受け(うけ)早く(はやく)中道(ちゅうどう)路線(ろせん)への転向(てんこう)示唆(しさ)し、変わり(かわり)()(はや)さを示し(しめし)ている。

懐疑(かいぎ)(てき)見方(みかた)多い(おおい)ものの、筆者(ひっしゃ)は、EU離脱(りだつ)問題(もんだい)でも柔軟(じゅうなん)路線(ろせん)転じる(てんじる)()ている。

状況(じょうきょう)変化(へんか)応じ(おうじ)柔軟(じゅうなん)対応(たいおう)する姿勢(しせい)こそ、保守党(ほしゅとう)がイギリス政治(せいじ)長く(ながく)支配(しはい)してきた所以(ゆえん)である。

ジョンソン()は、労働党(ろうどうとう)圧倒的(あっとうてき)(つよ)さを見せる(みせる)ロンドンで、市民(しみん)支持(しじ)集め(あつめ)て2()(08~16(ねん)市長(しちょう)務め(つとめ)上げ(あげ)政治(せいじ)()である。

市長(しちょう)時代(じだい)移民(いみん)難民(なんみん)問題(もんだい)にも寛容(かんよう)だった。

ファクトを重視(じゅうし)しないポピュリズム(てき)言動(げんどう)印象(いんしょう)付け(つけ)られてはいるが、社会(しゃかい)政策(せいさく)(めん)では進歩(しんぽ)(てき)実績(じっせき)残し(のこし)ているのである(それが政治(せいじ)信条(しんじょう)基づく(もとずく)ものなのか、打算(ださん)なのかは分から(わから)ないが……)。

(さき)に「変わり(かわり)()(はや)さ」と書い(かい)たが、ジョンソン()今年(ことし)7(つき)首相(しゅしょう)就任(しゅうにん)以来(いらい)極めて(きわめて)戦略(せんりゃく)(てき)にコマを進め(すすめ)ているのを見落とし(みおとし)てはならない。

そして、その戦略(せんりゃく)沿っ(そっ)たブレのなさこそが、今回(こんかい)(そう)選挙(せんきょ)勝利(しょうり)導い(みちびい)たように見える(みえる)

以下(いか)に、その一端(いったん)示す(しめす)

(さい)優先(ゆうせん)課題(かだい)」に見る(みる)メッセージ

ジョンソン首相(しゅしょう)(そう)選挙(せんきょ)から(いち)()明け(あけ)た13(にち)声明(せいめい)で、国民(こくみん)医療(いりょう)制度(せいど)「NHS」の改善(かいぜん)政権(せいけん)の「圧倒的(あっとうてき)優先(ゆうせん)課題(かだい)」だとし、この制度(せいど)を「我が国(わがくに)最善(さいぜん)側面(そくめん)示す(しめす)素晴らしい(すばらしい)アイデアだ」と持ち上げ(もちあげ)見せ(みせ)た。

NHSは、税金(ぜいきん)(ぜん)国民(こくみん)無料(むりょう)医療(いりょう)提供(ていきょう)するもので、「揺りかご(ゆりかご)から墓場(はかば)まで」で知ら(しら)れる戦後(せんご)イギリスの社会(しゃかい)福祉(ふくし)制度(せいど)金字塔(きんじとう)である。

戦後(せんご)ヨーロッパで社会(しゃかい)主義(しゅぎ)がイデオロギーとして脅威(きょうい)となる(なか)、イギリス民主(みんしゅ)主義(しゅぎ)にとってはその対抗(たいこう)措置(そち)意味(いみ)持っ(もっ)た。

市場(しじょう)主義(しゅぎ)をゴリ押し(おし)たあのサッチャー首相(しゅしょう)()をつけることができなかった制度(せいど)である。

自由(じゆう)競争(きょうそう)基本(きほん)理念(りねん)とする現代(げんだい)のイギリスにおいては、異彩(いさい)放つ(はなつ)制度(せいど)言える(いえる)だろう。

このNHSに対するイギリス国民(こくみん)心情(しんじょう)外国(がいこく)(じん)にはなかなか理解(りかい)できないのだが、この制度(せいど)王室(おうしつ)並ぶ(ならぶ)国民(こくみん)誇り(ほこり)だと言っ(いっ)ても過言(かごん)ではない。

だから、NHS政策(せいさく)は、(そう)選挙(せんきょ)(たび)必ず(かならず)主要(しゅよう)争点(そうてん)一つ(ひとつ)となる。

2016(ねん)のEU離脱(りだつ)国民(こくみん)投票(とうひょう)でも、ジョンソン()離脱(りだつ)()のメインスローガンは「EUに支払う(しはらう)拠出(きょしゅつ)(きん)取り返し(とりかえし)、NHSの充実(じゅうじつ)使お(つかお)う」であった。

意外(いがい)聞こえる(きこえる)かもしれないが、国民(こくみん)投票(とうひょう)での離脱(りだつ)()勝利(しょうり)最大(さいだい)要因(よういん)は、このスローガンが有権者(ゆうけんしゃ)浸透(しんとう)したことだったとの指摘(してき)多い(おおい)のである。

NHSはイギリス社会(しゃかい)大きな(おおきな)ウェイトを占め(しめ)ているのである。

ジョンソン首相(しゅしょう)がそのNHS改善(かいぜん)を「(さい)優先(ゆうせん)課題(かだい)」として打ち出し(うちだし)たことは、国内(こくない)政策(せいさく)ではリベラルな中道(ちゅうどう)路線(ろせん)行く(いく)というメッセージだろう。

ジョンソン首相(しゅしょう)(だい)戦略(せんりゃく)

ジョンソン首相(しゅしょう)(だい)戦略(せんりゃく)簡略(かんりゃく)()すれば(つぎ)通り(とおり)である。

ブレグジット問題(もんだい)分裂(ぶんれつ)する保守党(ほしゅとう)結束(けっそく)させてまずはEU離脱(りだつ)成し遂げ(なしとげ)、その後で保守党(ほしゅとう)基本(きほん)路線(ろせん)中道(ちゅうどう)戻す(もどす)ことで支持(しじ)基盤(きばん)拡大(かくだい)し、長期(ちょうき)(てき)政権(せいけん)維持(いじ)する。

この(だい)戦略(せんりゃく)当初(とうしょ)慣例(かんれい)無視(むし)した議会(ぎかい)閉会(へいかい)措置(そち)憲法(けんぽう)違反(いはん)判断(はんだん)され、提出(ていしゅつ)議案(ぎあん)採決(さいけつ)無残(むざん)敗北(はいぼく)繰り返す(くりかえす)など挫折(ざせつ)するかに見え(みえ)た。

しかし、ジョンソン首相(しゅしょう)はブレグジット実現(じつげん)のための強硬(きょうこう)路線(ろせん)変え(かえ)なかった。

9(つき)初旬(しょじゅん)には自ら(みずから)のブレグジット路線(ろせん)反対(はんたい)する保守党(ほしゅとう)議員(ぎいん)21(にん)除名(じょめい)(こん)選挙(せんきょ)保守党(ほしゅとう)候補(こうほ)635(にん)全員(ぜんいん)自ら(みずから)がまとめた(しん)離脱(りだつ)協定(きょうてい)(あん)への支持(しじ)誓約(せいやく)させた。

力ずく(ちからずく)保守党(ほしゅとう)結束(けっそく)させたのである。

国民(こくみん)投票(とうひょう)では当時(とうじ)保守党(ほしゅとう)議員(ぎいん)過半数(かはんすう)超える(こえる)185(にん)もの議員(ぎいん)残留(ざんりゅう)支持(しじ)だったことを考える(かんがえる)と、隔世(かくせい)(かん)がある。

その手法(しゅほう)評価(ひょうか)(べつ)にしても、1990年代(ねんだい)前半(ぜんはん)から保守党(ほしゅとう)分断(ぶんだん)してきた「欧州(おうしゅう)問題(もんだい)」を過去(かこ)のものとしたことは、今後(こんご)のイギリス政治(せいじ)大きな(おおきな)意味(いみ)持つ(もつ)だろう。

そして、ブレグジット問題(もんだい)最大(さいだい)争点(そうてん)とした(そう)選挙(せんきょ)では、残留(ざんりゅう)()切り捨て(きりすて)離脱(りだつ)()支持(しじ)最大(さいだい)()する選挙(せんきょ)キャンペーンに(とく)()した。

その一方(いっぽう)で、選挙(せんきょ)終わる(おわる)(いな)や、ジョンソン首相(しゅしょう)残留(ざんりゅう)支持(しじ)()にこう呼びかけ(よびかけ)ている。

我々(われわれ)保守党(ほしゅとう)は、ヨーロッパの国々(くにぐに)に対するあなた(かた)善良(ぜんりょう)前向き(まえむき)感情(かんじょう)決して(けっして)無視(むし)することはない」

残留(ざんりゅう)()寄り添う(よりそう)姿勢(しせい)見せる(みせる)ことで、来年(らいねん)1(つき)31(にち)離脱(りだつ)()本格(ほんかく)()するEUとの将来(しょうらい)協定(きょうてい)交渉(こうしょう)では、柔軟(じゅうなん)対応(たいおう)することを示唆(しさ)したものだろう。

ここまで()てきて分かる(わかる)通り(とおり)、ジョンソン首相(しゅしょう)大きく(おおきく)ぶれることなく、(だい)戦略(せんりゃく)沿っ(そっ)てステップを踏み(ふみ)続け(つずけ)ているのである。

合意(ごうい)なき離脱(りだつ)」のリスク

(こん)選挙(せんきょ)結果(けっか)、EU離脱(りだつ)問題(もんだい)大きな(おおきな)ヤマを越え(こえ)たと言っ(いっ)良い(よい)だろう。

報道(ほうどう)では早く(はやく)(つぎ)の「合意(ごうい)なき離脱(りだつ)」の危機(きき)警告(けいこく)するものが多い(おおい)

ジョンソン首相(しゅしょう)が、来年(らいねん)12(つき)(まつ)までの移行(いこう)期間(きかん)延長(えんちょう)否定(ひてい)しているため、それまでにEUとの将来(しょうらい)協定(きょうてい)がまとまらず、「合意(ごうい)なき離脱(りだつ)」のリスクは変わら(かわら)ないという憶測(おくそく)である。

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筆者(ひっしゃ)はそうは考え(かんがえ)ないので、(まえ)進み(すすみ)たい。

指摘(してき)したいのは、(そう)選挙(せんきょ)はイギリス社会(しゃかい)対立(たいりつ)構図(こうず)変わろ(かわろ)うとしている実情(じつじょう)浮かび上がら(うかびあがら)せたということである。

新た(あらた)見え(みえ)てきた対立(たいりつ)構図(こうず)とは、若者(わかもの)(そう)(なか)高齢(こうれい)(しゃ)(そう)世代(せだい)(かん)対立(たいりつ)である。

イギリスの政治(せいじ)社会(しゃかい)問題(もんだい)語ら(かたら)れる基本(きほん)(てき)枠組み(わくぐみ)伝統(でんとう)(てき)階級(かいきゅう)対立(たいりつ)だった。

それが世代(せだい)(かん)対立(たいりつ)によって取っ(とっ)代わら(かわら)れようとしているということだ。

この(てん)移る(うつる)(まえ)に、まずは(そう)選挙(せんきょ)結果(けっか)振り返り(ふりかえり)たい。

(おも)政党(せいとう)獲得(かくとく)議席(ぎせき)得票(とくひょう)(りつ)前回(ぜんかい)17(ねん)(そう)選挙(せんきょ)()(つぎ)通り(とおり)である。
投票(とうひょう)(りつ)67.3%(前回(ぜんかい)()−1.5ポイント)。下院(かいん)定数(ていすう)は650。

保守党(ほしゅとう):365(前回(ぜんかい)()+47)、43.6%(前回(ぜんかい)()+1.2)
労働党(ろうどうとう):203(-59)、32.1%(-7.9)
スコットランド国民党(こくみんとう)(SNP):48(+13)、3.9%(+0.8)
自由民主党(じゆうみんしゅとう):11(-1)、11.5%(+4.2)

保守党(ほしゅとう)はサッチャー首相(しゅしょう)()の1987(ねん)(そう)選挙(せんきょ)以来(いらい)大勝(たいしょう)であり、労働党(ろうどうとう)戦後(せんご)最悪(さいあく)大敗(たいはい)となった。

労働党(ろうどうとう)がこれまで戦後(せんご)最悪(さいあく)だった1983(ねん)(そう)選挙(せんきょ)の209議席(ぎせき)下回っ(したまわっ)たことは衝撃(しょうげき)(てき)だ。

この(そう)選挙(せんきょ)(まえ)には、党内(とうない)路線(ろせん)対立(たいりつ)激化(げきか)により右派(うは)離脱(りだつ)して社会民主党(しゃかいみんしゅとう)結成(けっせい)労働党(ろうどうとう)社会(しゃかい)主義(しゅぎ)路線(ろせん)濃厚(のうこう)にしたマニフェスト(政権(せいけん)公約(こうやく))は、その敗北(はいぼく)原因(げんいん)として「史上(しじょう)最も(もっとも)長い(ながい)遺書(いしょ)」と揶揄(やゆ)されることになる。

過激(かげき)左派(さは)のコービン党首(とうしゅ)率いる(ひきいる)労働党(ろうどうとう)今回(こんかい)大敗(たいはい)は、83(ねん)のこの事態(じたい)彷彿(ほうふつ)させるものである。

コービン労働党(ろうどうとう)は、社会(しゃかい)主義(しゅぎ)路線(ろせん)への傾倒(けいとう)というだけでなく、ブレグジット問題(もんだい)では離脱(りだつ)()残留(ざんりゅう)()抱え込ん(かかえこん)(とう)支持(しじ)基盤(きばん)温存(おんぞん)優先(ゆうせん)し、明確(めいかく)路線(ろせん)打ち出せ(うちだせ)なかった。

(こん)選挙(せんきょ)結果(けっか)左右(さゆう)したトレンドは、離脱(りだつ)支持(しじ)()牙城(がじょう)であるイングランド(ちゅう)北部(ほくぶ)伝統(でんとう)(てき)労働党(ろうどうとう)支持(しじ)(しゃ)労働(ろうどう)(しゃ)(そう))が保守党(ほしゅとう)鞍替え(くらがえ)したり、棄権(きけん)したりしたことだと説明(せつめい)されている。

コービン党首(とうしゅ)個性(こせい)とブレグジット問題(もんだい)でのあいまい戦術(せんじゅつ)が「労働党(ろうどうとう)大敗(たいはい)保守党(ほしゅとう)大勝(たいしょう)」を生ん(うん)最大(さいだい)要因(よういん)言え(いえ)そうである。

しかし、保守党(ほしゅとう)の「歴史(れきし)(てき)勝利(しょうり)」と言っ(いっ)ても、イギリス社会(しゃかい)高揚(こうよう)(かん)感じ(かんじ)られない。

サッチャー政権(せいけん)誕生(たんじょう)やブレア政権(せいけん)誕生(たんじょう)()のような「(かぜ)」は感じ(かんじ)られない。

それもそうだろう。

選挙(せんきょ)結果(けっか)()分かる(わかる)ように、保守党(ほしゅとう)得票(とくひょう)(りつ)過半数割れ(かはんすうわれ)した前回(ぜんかい)選挙(せんきょ)から1.2%しか伸び(のび)ていないのである。

完全(かんぜん)(しょう)選挙(せんきょ)()(せい)結果(けっか)左右(さゆう)するのは、得票(とくひょう)(りつ)自体(じたい)ではなく、(だい)1(とう)(だい)2(とう)得票(とくひょう)(りつ)()なのである。

この(てん)からも、得票(とくひょう)(りつ)(やく)8%も下げ(さげ)たコービン労働党(ろうどうとう)自滅(じめつ)であることは明らか(あきらか)だ。

コービン党首(とうしゅ)来年(らいねん)早い(はやい)時期(じき)辞任(じにん)することをすでに表明(ひょうめい)した。

しかし、労働党(ろうどうとう)現在(げんざい)支持(しじ)(そう)をつなぎ止めながら、路線(ろせん)対立(たいりつ)解消(かいしょう)し、(とう)結束(けっそく)維持(いじ)するのは容易(ようい)ではなさそうだ。

保守党(ほしゅとう)長期(ちょうき)政権(せいけん)視野(しや)入れ(いれ)たと言える(いえる)だろう。

新た(あらた)な「長い(ながい)闘い(たたかい)」が始まる(はじまる)

一方(いっぽう)で、(こん)選挙(せんきょ)結果(けっか)政治(せいじ)路線(ろせん)社会(しゃかい)政策(せいさく)での世代(せだい)(かん)隔絶(かくぜつ)一層(いっそう)明確(めいかく)にした。

各種(かくしゅ)世論(せろん)調査(ちょうさ)結果(けっか)見る(みる)と、保守党(ほしゅとう)労働党(ろうどうとう)支持(しじ)(そう)世代(せだい)ごとに見事(みごと)割れ(われ)ているのである(参考(さんこう):BBC https://www.bbc.com/news/election-2019-50543903)。

BBCの記事(きじ)では、18~24(さい)(そう)では保守党(ほしゅとう)25%に対し労働党(ろうどうとう)支持(しじ)48%▽35~54(さい)では保守党(ほしゅとう)40%に対し労働党(ろうどうとう)30%▽65(さい)以上(いじょう)では保守党(ほしゅとう)61%に対し労働党(ろうどうとう)17%、などとなっている。

これを折れ線(おれせん)グラフ((ひだり)から(みぎ)年齢(ねんれい)上がる(あがる))にすると、保守党(ほしゅとう)右肩(みぎかた)上がり(あがり)労働党(ろうどうとう)右肩(みぎかた)下がり(さがり)、と鮮明(せんめい)なコントラストをなす。

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コービン労働党(ろうどうとう)社会(しゃかい)主義(しゅぎ)路線(ろせん)若者(わかもの)(そう)には圧倒的(あっとうてき)支持(しじ)()たということである。

ブレグジット問題(もんだい)だけでなく、格差(かくさ)拡大(かくだい)高額(こうがく)大学(だいがく)学費(がくひ)問題(もんだい)不動産(ふどうさん)高騰(こうとう)伴う(ともなう)住宅(じゅうたく)取得(しゅとく)困難(こんなん)()将来(しょうらい)社会(しゃかい)保障(ほしょう)への不安(ふあん)など、若者(わかもの)(そう)不満(ふまん)反映(はんえい)であることは疑い(うたがい)がない。

(こん)(そう)選挙(せんきょ)では、労働(ろうどう)(しゃ)(そう)保守党(ほしゅとう)への鞍替え(くらがえ)一つ(ひとつ)潮流(ちょうりゅう)となり、階層(かいそう)(べつ)政党(せいとう)支持(しじ)という伝統(でんとう)のパターンが一気に(いっきに)流動(りゅうどう)()する兆候(ちょうこう)見せ(みせ)た。

(ちゅう)上流(じょうりゅう)(そう)支持(しじ)基盤(きばん)とする保守党(ほしゅとう)と、労働(ろうどう)(しゃ)(そう)支持(しじ)基盤(きばん)とする労働党(ろうどうとう)対立(たいりつ)という伝統(でんとう)(てき)政治(せいじ)(てき)対立(たいりつ)構図(こうず)は、1990年代(ねんだい)労働党(ろうどうとう)のニューレーバー路線(ろせん)への転換(てんかん)社会(しゃかい)情勢(じょうせい)変化(へんか)伴い(ともない)流動(りゅうどう)()始め(はじめ)てはいたが、加速(かそく)するのか注目(ちゅうもく)される。

そして重要(じゅうよう)(てん)は、世代(せだい)(かん)対立(たいりつ)という新た(あらた)構図(こうず)は、イギリスがブレグジット問題(もんだい)乗り越え(のりこえ)ても、社会(しゃかい)政治(せいじ)安定(あんてい)するとは限ら(かぎら)ないことを示す(しめす)ものだ。

新た(あらた)な「長い(ながい)闘い(たたかい)」が(あたま)をもたげ始め(はじめ)ているようである。

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